◆ Mr. Hirose ◆ Mr. Okazaki
社長、コメントが入りました。
やっと来たか? 待ってたよ。
どうも、緊張していたようですね。
本番になったら身体が動かなかったって?
そうみたいです。あとは、やっぱり風の計算ミスのようです。
やはりそうか。
ということは、どうでしょう?
まあ、心配ないだろうね。大丈夫だ。
本当に大丈夫ですか?
でも、ちょっとまだ甘いなぁ。もうプロ7年目だろう。
初日の8位タイで次の日に予選落ちがないなんて思っているのはちょっと甘いなぁ。
アマチュアに指摘されててどうするんだ。
それに、そろそろマイナススイングになる緊張感は克服しないとダメだぞ。
メンタルですか?
考え方だよ。ギャラリーの声援も多かっただろう。全国のファンも期待している。
それで?
そこで、やらなければいけない、頑張らなければいけない、「~しなくてはいけない」という義務感を感じていては気持ち的に八方塞になってしまう。
では、どういった感じで?
「皆さん、観ててください、ベタピンショットでガンガン攻めて行きますから盛り上げてください。ボギーになってもバーディーでしっかり取り返しますから。」 これくらいの気持ちでいた方がいいよ。
失敗してもいいから全力でプレイして欲しいってことですね。
そうなんだ。オリンピックのフィギュアスケートなんか、一発勝負だよ。4年間練習して、一発勝負に賭けるんだ。緊張感は他のスポーツと比べものにならないだろう。
それは言えますね。
緊張感を乗り越える何か存在しないといけない。
真央ちゃんは、ライバルがいました。
そうだよ。緊張感の上に、あのライバルに勝ちたい、負けられないという強い気持ちが存在していた。
なるほど。
前日のプロアマではショットが良かったみたいですが?
だから、もう原因ははっきりしてるじゃないか。
開幕戦と、ギャラリーや関係者らがたくさんいることによる緊張感。
そうだな。ギャラリーの眼力に圧倒されてるなぁ。逆なんだ。ギャラリーがいるほうをたくさん見て、「今日はたくさん見に来ているなぁ。」とか、「私のファンはどの辺りにいるのかなぁ。」とか、逆に余裕を持たないとダメだよ。
見られてる意識より、逆に見る意識ですか?
その通り。コース戦略はできていたはずだから、後は気持ちだろう。そこなんだ。
しかし、1番のティーショットは人だかりですからね。緊張しますよ。
それは、他のプロも一緒のことだろう。そこで、ティーショットがぶれたらギャラリーの雰囲気に負けてる証拠だ。そこを何とかしないとダメだぞ。
でも、緊張しますよ。
勝負の世界は緊張の連続だよ。緊張も最高潮になるとわけがわからなくなるだろう。そうなったら、開き直れるじゃないか。その開き直りの精神でプレイすればいい。なるようにしかならないよ。
開き直りですね。
そう、開き直りと絶対負けたくないというライバルの存在だ。
彼女にしか分からないライバルの存在ですね。
私なんか、結構大きな大会で何百人も観られているところで、1組目のトップバッターをやったことがあったよ。
やっぱり、社長でも緊張して、打てなくなるでしょう?
その時は、アドレスに入る前はちょっと緊張してたから、素振りを2回したんだけど、
それから?
1回目はジャンボ尾崎プロの真似をして、2回目は青木プロの真似したらね、クスクス笑いがけっこうたくさんあってね・・・。
ほんとうですか? それで?
クスクスと聞こえたところで、つかみはOK! あっという間に緊張感がなくなるんだよ。
なくなりますか?そんなことで。だいたい、物まねが下手だったら、分からず仕舞いですよ。もっと、緊張するじゃないですか?
そういうこともある。
それは、社長だけの得意技でしょう。そんなところで、変なウケを狙ってどうするんですか?
まだあるよ。ティーグラウンドでパターを持って、チャップリンのまねもしたよ。
他の人から聞いたことがありますよ。オフィシャルから怒られた時でしょう。
そうなんだ。やはり、1番のティーショットは誰でも、どんな人でも、プロでも必ず緊張する。
そうですよ。
その緊張の解し方を知らないといけない。
でも、さすがに日下部プロは、社長のような真似はできないでしょう。
だから、自分の緊張を弛緩する方法を探すことだよ。まだ、その方法を身に付けていないようだぞ。どうも、いつも緊張ばかりしているような気がするなぁ。
そんなに緊張しているのでしょうか?
去年の熊本も、ギャラリーがあれだけ、「ナイスバーディー」って言っているのに、リアクションが小さかったよ。あれじゃ、ダメなんだ。
どうしたらいいのですか?
オーバーアクション気味にいかないとね。ガッツポーズが小さいんだよ。ファンに向かってオーバーアクションしないとダメだ。自分が変らないとダメだぞ。
言いたいことばかり言ってますね。ダメだしばかりじゃないですか? 70台が戻らないんでしょう。
70台が出なくても、勝負感や緊張を和らげる方法を知ってるのは私の方が先輩だぞ。
偉そうですね。
彼女が今、持っていない表現力がを身につけたら、イケイケモードの緊張のない、楽なショットができるよ。
コメントの最後では、「すみません」と謝ってましたけど?
誰に謝ってるんだ。そんなことでファンに謝ってどうするんだ。謝ることなんか何も無いぞ。悪いことをしたわけじゃないんだろう。いいんだ。もっと自信を持って、自分を信じて、頑張ればいい!
それでいいのだ!
どこかのパパみたいになってますよ。今朝まで、落胆してたのが嘘みたいですね。
もっと、楽にコメントした方がいいよ。ちょっと、ファンに気を使いすぎだなぁ。言葉を選んで綴らなくていい。楽にいこうよ。
コメントに一番うるさいのは、社長のような気がしますが?
私が? うるさくない、うるさくない、大丈夫だ、次を頑張るんだぞ!これまでの努力の成果は必ずいつか表れるはずだ。
次を期待しましょう!
高知はきっと大丈夫だろう! 去年のリベンジだ!